「免許じゃないんだから」
ということで、この記事ではクレーンの特別教育を受ける方に向け、
- 実技試験を受ける際に役立つ操作のコツ
について取り上げています。具体的には、
- クレーンの走行のコツ
- クレーンの振れ止めのコツ
を紹介しているので、試験に役立つ前知識として役立つ内容になっています。
家で出来る練習も紹介しているので「特別教育を受けるけど不安だなぁ」という方は、ぜひ試してみてください!
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もくじ
クレーンの実技試験は落とすのが目的ではない
クレーンの特別教育は落とすことが目的ではありません。
あくまでも、操作に必要な知識や技術を身につけるためのものなので、学科や実技ともにちゃんと講義を受けて入れば合格できる内容です。
運転免許とは違い敷居の低いものなので、肩を張らずに講義を受けるようにしましょう。
次の項目からは、実技試験を受ける際のコツを紹介していきます。
【実技試験に向けて①】クレーンの振れ止めのコツ
クレーンの振れを止めるには、吊り荷の重心にクレーンの本体を合わせることが基本です。

吊り荷には慣性の力が働くため、クレーンの動きを止めると上記のように振れてしまいます。
上図を見ると分かりますが、振れた状態だと吊り荷の中心にクレーン本体がきていないですよね。ですので、このままでは吊り荷が振れ続けます。
そこで、吊り荷が振れた向きと同じ方向にクレーン本体を動かすことで、吊り荷の中心に合わせることができるため、吊り荷の振れを止めることができるのです。

振れ止めのコツはこちらの記事で詳しく解説しています。

【実技試験に向けて②】クレーンの操作のコツ
吊り荷の重心に合わせる
クレーンで吊り荷を上げる前に、吊り荷とクレーン本体の位置を確認しましょう。
吊り荷の重心からずれていれば、吊った瞬間に吊り荷が振れてしまうため、センターに合わせる必要があります。
手順として、吊り荷に付いているワイヤーをフックにかけたら、ワイヤーがピンと張るまで巻き上げます。(吊らないように注意!)
この時点で、全部のワイヤーがピンと張っていればセンターがでていることになりますね。
反対に、どれか1本でもフニャっとなっていれば、センターからずれていることになるので、クレーン本体の位置を調整しましょう。

走行中に吊り荷が振れないために
走行中のクレーンが止まると、吊り荷が振れてしまうというのは前の項目で解説しました。
運転に慣れていない人の場合、走行とストップを繰り返すものです。
走行とストップを繰り返すことは、吊り荷が振れる原因を作っているということですよね。
そのうちだんだん振れ幅が大きくなってパニックになる、というのはよくあることです。
そこで、なるべく止まらないように操作をすることで、走行中の振れを抑えることができます。
もし途中で振れが大きくなるようなら、無理に走行せず、一度吊り荷の振れを止めてから動き出すことが重要です。
クレーンの走行のコツはこちらの記事で詳しく解説しています。

クレーンの実技試験は焦らないのがコツ
実技試験の制限時間・合格したい焦り・自分より上手な人がいる、というプレッシャーから焦りは生まれるものです。
みんなに見られながらの試験なので、緊張するなという方が難しいですよね。(笑)
そこで、試験中に焦らないための考え方を紹介していきます。
実技試験の制限時間
制限時間があるというだけで焦ってしまいますが、気にする必要はありません。
制限時間は多めにとられているもの。多少操作がモタついても余裕でゴールできるくらいなので、焦る必要はありません。
もっと言えば、制限時間を過ぎても気にすることはありません。それで合格した人もいます。
時間内にゴールするよりも、確認や操作を確実に行った方が減点が少ないので、確実な操作を心掛けましょう。
合格したい焦り
特別教育とはいえ、学科や実技の試験があるので「合格・不合格」という言葉が頭をよぎるものです。
そこで、合格や不合格という概念を捨ててしまいましょう。操作や知識を学びに来た、と考えるべきです。
学校に来た、という感覚で受講すれば気持ちは楽になります。あくまでも、特別『教育』ですからね。
自分より上手な人がいる
「無免許乙」
と思っておきましょう。特別教育に関しては、クレーンの操作をしたことがない人が受けにくるものです。
中には、ベテラン並に上手な人もいるでしょうが、確実に無免許で運転している人です。
触った事もないのにベテラン並に上手な、そんな都合のいい人間はいません。
経験者と比べても意味がないですし、自分より上手な人や下手な人がいたからといって、自分の合否にはまったく関係ありません。
上手い下手を気にするよりも、上手な人はどうやって操作しているのか注目しましょう。
クレーンの『振れ』に慣れておく
実際に『振り子』を使って、振れに慣れておくのもオススメです。自分の手をクレーンに、重りを吊り荷に置き換えてみましょう。
振れた時にどの方向に、どのくらいの距離を移動させれば振れが止まるのかが頭に入っているだけで操作は格段に上達します。
振り子を使う際は、紐の部分をできるだけ長く(1m以上)しておくことで、実際の動きに近くなります。
紐が短すぎると振れる速度が速すぎるため、練習にならないのでオススメできません。
まとめ
クレーンの特別教育は落とすことが目的ではありません。ちゃんと講義を受けていれば合格できます。
どうしても不安という方は、振り子を使って吊り荷の振れに慣れておくことを強く勧めます。
吊り荷が振れる原理や、操作のコツは、当サイトでも解説しているのでチェックしてみてください。
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